【技術コラム・入門〜初級】スペクトラムアナライザとFFT解析は何が違うのか?
■ よくある疑問「FFTがあるならスペアナは不要?」
オシロスコープに FFT 機能があると、
「スペクトラムアナライザはもう必要ないのでは?」
という疑問を持つ方が多くいます。
結論から言うと、
FFTとスペクトラムアナライザは用途が明確に異なります。
■ FFT解析の位置づけ
FFT解析は、
・時間波形を元に
・周波数成分を計算して表示
する機能です。
特徴としては、
・回路の動作を見ながら周波数も確認できる
・設定が簡単
・入門者でも扱いやすい
一方で、
・周波数分解能に限界がある
・ノイズフロアが高め
・高周波には向かない
という制約もあります。
■ スペクトラムアナライザの位置づけ
スペクトラムアナライザは、
・周波数を見ることに特化した測定器
・入力信号を直接周波数領域で解析
します。
そのため、
・広帯域
・高分解能
・低ノイズフロア
といった特長があります。
微小なスプリアスや高調波の評価では、
FFTよりも圧倒的に有利です。
■ 分かりやすい違いの例
同じ信号を測った場合でも、
FFT解析では
・「このあたりにピークがある」
スペアナでは
・「○○MHzに −72 dBm の成分がある」
といった具合に、
精度と確実性に差が出ます。
■ どちらを使うべきか?
使い分けの基本は次の通りです。
・回路動作の確認+周波数の傾向 → FFT
・ノイズ・スプリアスの定量評価 → スペアナ
FFTは「気づくためのツール」、
スペアナは「評価するためのツール」と考えると分かりやすいです。
■ 初心者が陥りやすい誤解
・FFTで見えない=存在しない
・FFTとスペアナは同じもの
・周波数が見えれば十分
実際には、
測定目的によって必要な測定器は変わります。
■ まとめ
FFT解析とスペクトラムアナライザは、
・競合ではなく補完関係
・目的が違う
という位置づけです。
まず FFT で全体像をつかみ、
必要に応じてスペクトラムアナライザで評価する、
という流れが最も効率的です。
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