周波数分解能とは
周波数分解能とは、FFT解析やスペクトラム測定において、異なる周波数成分を区別できる最小の間隔のことを指します。単位はHzで表され、分解能が高いほど、隣接する2つの周波数成分をはっきり区別できます。オシロスコープやスペクトラムアナライザで信号解析を行う際、解析精度を左右する重要な指標のひとつです。
基本原理
■ 周波数分解能は、観測時間(データ長)に反比例する関係を持つ
■ 周波数分解能 ≒ サンプリング周波数 ÷ FFTポイント数
■ より高い分解能を得るには、長時間の信号取得や高いFFTポイント設定が必要
計算例
サンプリングレート:100MSa/s
FFTポイント数:10,000
周波数分解能 = 100,000,000 ÷ 10,000 = 10,000Hz(=10kHz)
この場合、周波数成分を10kHz単位でしか区別できません。より細かく分離したい場合はFFTポイントを増やす必要があります。
測定機器における関係
■ オシロスコープ:FFT解析における周波数分解能はメモリ長とFFTサイズに依存
■ スペクトラムアナライザ:RBW(分解能帯域幅)として表記され、狭いほど分解能が高い
■ 信号源:発振器などで設定する周波数の最小ステップも、機器の分解能に関係する
重要性
■ ノイズ、高調波、スプリアス成分を正確に識別するために必要
■ 通信信号においては、隣接チャネル干渉の確認や狭帯域変調解析に必須
■ EMI評価や高精度設計の現場では、高い分解能が求められることが多い
注意点
■ 分解能を高くすると、1回の測定にかかる時間や演算負荷が増加する
■ FFTポイントが少ないと、高周波数範囲の分解能が粗くなる
■ ウィンドウ関数の選択によっても実効的な分解能に影響が出る
まとめ
周波数分解能は、FFT解析やスペクトル測定の精度を決定づける重要なパラメータです。解析目的に応じて適切な分解能を確保することで、微細な周波数成分の検出や、信号の定量評価が可能になります。FFT設定やRBW調整を理解し、測定精度を最適化することが大切です。
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