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【入門】電子負荷とは(超基礎解説)
- 2025/12/1 -

【入門】電子負荷とは(超基礎解説)

電子負荷(Electronic Load)は、電源やバッテリーなどの供給装置に対し「任意の負荷条件」を作り出す測定器である。抵抗やモーターの代わりに、電流・電圧・電力・抵抗値などを自由に設定し、さまざまな負荷状態を再現して電源の性能を評価するために使用される。


電子負荷が必要な理由

電源やバッテリーの評価では、一定負荷だけでなく、急激な負荷変動や短絡状態など、実運用に近い条件を試験する必要がある。
電子負荷は、これらを安全かつ正確に再現できるため、電源評価の必須装置となっている。

・電源の安定性を確認できる
・過渡応答(急変時の動作)をテストできる
・過負荷・短絡状態の保護機能をチェックできる
・バッテリーの容量・内部抵抗を測定できる


電子負荷の動作モード

電子負荷は、負荷の種類を自由に切り替えることができる。代表的なモードは以下の通り。

CC(定電流モード)
設定した電流を一定に保ちながら負荷をかける。
電源テストで最もよく使われる。

CV(定電圧モード)
負荷側が電圧を一定に保つ。
バッテリー試験や特殊電源に使用される。

CR(定抵抗モード)
一定の抵抗値として振る舞う。
単純な負荷を再現したい場合に便利。

CP(定電力モード)
一定の電力で負荷をかける。
電力一定が必要な評価のときに使う。


主な用途

電子負荷は、電源関係のテスト全般で使用される。

・スイッチング電源(AC/DC、DC/DC)の評価
・バッテリーの放電試験
・USB電源(USB-C、PD、充電器)の試験
・太陽光パネルの疑似負荷
・車載用電源(12V/24V)の評価
・保護回路の確認(OCP、OVP、OTPなど)

特に近年では USB-C PD・モバイルバッテリー評価に必須となっている。


電子負荷でできる主な試験

・過渡応答試験(負荷のON/OFFによる電源の応答)
・電流リミット試験(OCPの確認)
・短絡試験(ショートモードで安全性を確認)
・バッテリー容量測定(容量 mAh・Wh を測定)
・内部抵抗測定(ESRテスト)

電源設計や評価に関わる技術者にとって不可欠な機能が多い。


電子負荷を選ぶポイント

電子負荷を選定する際には、以下の仕様が重要となる。

・最大電圧(電源の出力電圧に対応するか)
・最大電流(必要な負荷電流を引けるか)
・最大総電力(負荷が処理できる電力)
・応答速度(過渡試験に重要)
・動作モードの種類
・保護機能(過電流・過熱など)

評価対象の電源に合った仕様を選ぶ必要がある。


まとめ

電子負荷は、電源やバッテリーの性能を評価するための装置で、定電流・定電圧・定抵抗・定電力など多様な負荷を自由に再現できる。電源評価、USB充電器、バッテリー試験など幅広い用途で利用され、現代の電子設計に欠かせない測定器である。