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【入門】電源のリップル・ノイズ測定(オシロスコープでの基本)
- 2025/12/1 -

【入門】電源のリップル・ノイズ測定(オシロスコープでの基本)

電源の品質を評価する上で、リップル(Ripple)とノイズ(Noise)の測定は非常に重要である。これらは電子機器の誤動作や寿命に影響するため、オシロスコープを使って正確に測定する必要がある。


リップル・ノイズとは

リップル(Ripple)
電源が出力する直流に重なって現れる周期的な成分。
スイッチング電源では主にスイッチング周波数に関連する。

ノイズ(Noise)
突発的・ランダムに発生する高周波的な成分。
外来ノイズやスイッチング素子の高速動作が原因となる。

電源の品質は、これらの成分をどれだけ抑えられるかで大きく変わる。


なぜオシロスコープで測るのか

電圧計(DMM)では高周波成分を測れないため、電源の実際の品質を判断できない。
オシロスコープは、瞬間的な高周波ノイズを可視化できるため、最も正確な評価が可能である。


測定に必要な機材

・オシロスコープ(帯域幅はできれば100MHz以上)
・10:1パッシブプローブ
・グランドスプリング(短いGND)
・50Ω入力(必要に応じて使用)
・必要なら外部フィルタ(20MHz帯域制限機能など)

プローブの接続が不適切だと、実際には存在しないノイズを拾ってしまうため注意が必要。


正しい測定方法

1. プローブのグランドを最短にする
一般的なワニ口クリップのGNDはループが大きく、余計なノイズを拾う。
グランドスプリング(短いバネ状)の使用が推奨される。

2. ACカップリングを使う
DC成分を無視し、リップル・ノイズだけを見やすくする。

3. 帯域制限(20MHz)をオンにする
測定器が拾う不要な高周波ノイズを除去し、再現性を高める。

4. 垂直レンジを小さくする
リップルは数mVレベルのため、レンジを細かく設定する。

5. 必要に応じて 50Ω 終端を使う
高速成分のラインでは反射を防ぐために有効。


どんなポイントを確認するか

リップル・ノイズの評価では、以下を中心に確認する。

・ピーク to ピーク値(mVpp)
リップル評価の基本指標。

・周期成分の周波数
スイッチング周波数に起因するリップルを把握できる。

・突発ノイズの振れ幅
スイッチ素子や整流回路に関連したノイズを確認。

・負荷変動時の変化
電子負荷で負荷を変えつつ測定すると、より実使用に近い評価が可能。


よくある測定の失敗例

・プローブのGNDが長く、ノイズを拾ってしまう
・レンジが大きすぎて細かいノイズが見えない
・帯域制限を使わず、測定値が不安定
・DC電圧の上に重ねて観測しようとして波形がつぶれる
・ADCビット数が低いオシロで微小ノイズが見えない

適切なセットアップが正しい評価の鍵となる。


まとめ

オシロスコープを使ったリップル・ノイズ測定は、電源品質評価の基本であり、グランド接続・帯域制限・ACカップリングといった測定条件が結果に大きく影響する。正しい方法で測定することで、電源の設計改善や不具合解析に役立てることができる。