■ファンクションジェネレータとは?使い方と波形の基本
ファンクションジェネレータとは、**さまざまな波形信号を人工的に発生させる装置(信号発生器)**です。電子回路の開発、動作確認、教育用途などに広く使われており、「波形を自由に作って機器へ入力する」ための基本機材として、多くの技術者や学生に利用されています。
●ファンクションジェネレータの基本機能
一般的なファンクションジェネレータでは、以下のような基本波形を出力できます:
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正弦波(Sine)
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方形波(Square)
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三角波(Triangle)
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ランプ波・パルス波
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ノイズ信号(一部機種)
さらに、**任意波形(Arbitrary Waveform)**に対応したモデルでは、ユーザーが作成した自由な波形を出力することが可能です。このタイプは「任意波形ファンクションジェネレータ(AWG)」とも呼ばれ、より高度な実験や評価に活用されます。
●使い方の基本ステップ
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信号出力端子と対象回路を接続
BNCケーブルなどを使って、ファンクションジェネレータの出力端子(CH1など)とテスト対象を接続します。測定にはオシロスコープの併用が基本です。 -
波形の種類を選択
正弦波、方形波など目的に応じた波形を選びます。 -
周波数・振幅・オフセットの設定
信号の速さ(周波数)、高さ(振幅)、中心電圧(オフセット)を調整します。 -
必要に応じて変調・スイープなどの設定
AM/FM変調、周波数スイープ、バースト出力などを使うと、さらに多彩なテストが可能になります。
●どんなときに使うのか?
ファンクションジェネレータは、次のようなシーンで活躍します:
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フィルタ回路の通過帯域を確認したいとき
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マイコンやセンサの入力信号を模擬したいとき
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増幅器や電源の応答性を評価したいとき
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通信・制御回路の動作検証をしたいとき
特に「信号の入力はしたいが、本物のセンサや回路がまだ用意できていない」という開発初期段階では、仮想的に信号を作り出す装置として非常に重宝されます。
●任意波形発生器との違いとは?
従来のファンクションジェネレータが基本波形の出力に特化しているのに対し、任意波形発生器(AWG)は自由な波形を描画・記録・再生できるのが大きな違いです。たとえば、センサの実測データをCSVで取り込んで再現する、複雑な信号波形を模擬するなど、より高度な測定環境に対応できます。
ファンクションジェネレータは、「何を測るか」「どんな信号を入れたいか」によって使い方が変わる万能ツールです。正しい波形の理解とパラメータ設定ができれば、電子計測の幅が大きく広がります。初心者の方も、まずは基本波形の出力から始めて、徐々に応用機能へとステップアップしてみましょう。
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