初心者におすすめのファンクションジェネレータ選び方ガイド【2025年版】
ファンクションジェネレータは、電子回路やセンサ評価、教育実験などに欠かせない信号源です。しかし、はじめて選ぶ方にとっては、種類やスペックが多すぎて「どれを選べばよいかわからない」というのが正直なところかもしれません。
本記事では、初心者でも迷わず選べるファンクションジェネレータの選び方のポイントを、2025年時点の製品事情をふまえてやさしく解説します。
1.出力したい波形の種類を確認しよう
まず最初に、どのような波形を使いたいかを考えましょう。初心者の方が扱う代表的な波形は以下のとおりです。
・正弦波(Sine):アナログ回路やフィルタ試験用
・方形波(Square):マイコンやデジタルIC入力の模擬信号
・三角波/ランプ波:ADCやアンプの直線性テスト
・パルス波:トリガ信号や応答確認用
・ノイズ:ノイズ耐性評価やフィルタ試験用
多くのファンクションジェネレータは、これらの基本波形を標準で出力できます。特殊な波形やセンサ波形を再現したい場合は、任意波形(Arbitrary Waveform)対応機種を検討しましょう。
2.使用する周波数帯域を想定しよう
次に、出力したい信号の周波数範囲を決めます。信号の正確な再現には、対象周波数の少なくとも5倍以上の帯域幅を持つ機種が理想です。
・音声信号(数十Hz〜20kHz):10MHz帯で十分
・マイコンのクロック(1MHz〜10MHz):20MHz〜50MHzモデルが安心
・高周波回路の評価:100MHz以上対応モデルが必要
初心者であれば、20MHz〜50MHz程度の帯域を持つモデルがコストと性能のバランスに優れており、幅広い用途に対応可能です。
3.出力チャンネル数で選ぶ
ファンクションジェネレータには1チャンネル(1ch)タイプと2チャンネル(2ch)タイプがあります。
・1chモデル:基本的な測定や学習用に十分
・2chモデル:差動信号、タイミング比較、複数系統の信号が必要な実験に便利
最初の1台としては、価格を抑えつつ操作もシンプルな1chモデルを選ぶと使いやすく、導入もスムーズです。ただし将来的に複雑な信号出力を行いたい場合は2chモデルを選んでおくと安心です。
4.操作性とインターフェースも重要
初心者にとって、直感的な操作ができるかどうかはとても重要です。
・タッチパネルや大型画面付きモデルは視認性が良く、初心者に優しい
・USBやLANによるPC接続機能があると、任意波形の転送や保存が便利
・フロントパネルが整理されている機種は誤操作も少なくなります
OWONのXDGシリーズなどは、10.1インチのタッチディスプレイ搭載で、スマホ感覚の操作性が高く評価されています。
5.おすすめの初心者向けモデル【2025年版】
以下は、初心者におすすめできるOWON製ファンクションジェネレータの例です。
AG1022F
・20MHz / 2ch / 14ビット分解能
・基本波形+任意波形出力対応
・USBインターフェース付きで拡張性も◎
・教育用途や個人開発に最適な入門機
XDG2102
・100MHz / 2ch / 高解像度タッチ操作
・AM、FM、FSK、スイープなど多彩な変調機能
・波形クローン、ファイル管理など上位機能も充実
・プロを目指す学習者や開発者におすすめ
どちらのモデルも日本語マニュアルが用意されており、国内サポートにも対応しています。初めてでも安心して導入できるのがポイントです。
6.予算とのバランスを考える
ファンクションジェネレータの価格帯は、1万円台の超ローエンドモデルから、数十万円の高機能モデルまで幅広くあります。初心者向けであれば、3万円〜7万円前後のミドルレンジ機がバランスが良く、コストを抑えつつ将来的な拡張にも対応できます。
また、任意波形や変調機能が必要な場合は、最初からそれらの機能が含まれたモデルを選ぶ方が長く使えます。
まとめ|自分の用途に合った1台を選ぼう
ファンクションジェネレータは、電子回路を扱ううえで基本となる信号源です。初心者であっても、用途と必要な機能を明確にすれば、自分にぴったりの1台を選ぶことができます。
・出力したい波形の種類
・使いたい周波数の範囲
・チャンネル数と操作性
・予算とサポート体制
この4つを意識することで、初めてのファンクションジェネレータ選びも失敗なく進められます。OWONでは、入門者向けから実験・開発向けまで幅広いモデルが揃っていますので、ぜひ参考にしてみてください。
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