オシロスコープ 周波数の見方
オシロスコープを使えば、波形を見ながら信号の「周波数」を直接測定できます。ここでは、その基本的な見方と注意点を紹介します。
■ 周波数とは?
周波数とは、1秒間に波形が繰り返される回数です。単位はHz(ヘルツ)で、たとえば「1kHz」は1秒間に1000回、波が繰り返されるという意味です。
■ 周波数の確認方法(手動測定)
1周期分の波形を画面に収めるように、時間軸(Time/Div)を調整します。
波形が1回繰り返すのにかかる**時間(周期)**を画面の目盛りで読み取ります(たとえば1msなど)。
周波数は「周波数=1 ÷ 周期」で計算できます。
例:周期が1ms → 周波数は 1 ÷ 0.001秒 = 1000Hz(1kHz)
■ 周波数の確認方法(自動測定機能を使う)
多くのデジタル・オシロスコープには、波形を自動で解析し、周波数や周期、ピーク電圧などを数値で表示する機能があります。
測定項目から「Frequency(周波数)」を選べば、画面の隅に測定値が表示されます。
■ 注意点
・波形が安定して表示されていないと、正しい測定ができません。トリガー設定を確認しましょう。
・正確な測定には、1周期以上の波形が画面にしっかり表示されていることが重要です。
・高周波になると測定精度に影響が出ることもあるため、帯域幅やサンプリングレートにも注意しましょう。
■ よくある活用例
・マイコンやセンサーのクロック信号の確認
・オーディオ信号の周波数分析
・電源回路のスイッチング周波数測定
・RF信号の基本確認(スペアナと併用されることも)
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