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ハンドヘルドオシロスコープとは
- 2025/6/10 -

ハンドヘルドオシロスコープとは

ハンドヘルドオシロスコープ(携帯型オシロスコープ)とは、片手で持てるコンパクトな筐体に、オシロスコープの波形観測機能を内蔵した測定器です。一般的なベンチトップ型(据え置き型)オシロスコープと同様に電気信号の波形をリアルタイムに表示・解析できますが、持ち運びが可能なため、屋外や現場(フィールド)での保守作業・診断作業に最適です。

 

主な特徴

ハンドヘルドオシロスコープは以下のような機能と特徴を備えています:

バッテリー駆動対応で、電源のない場所でも長時間使用可能

軽量・小型設計で持ち運びやすく、現場測定に最適

堅牢な筐体で落下や衝撃にも強く、屋外での使用に適応

オシロスコープ機能に加えて、マルチメータ機能や信号発生器を内蔵したモデルも存在

 

用途

ハンドヘルドオシロスコープは以下のようなシーンで活用されています:

工場や製造現場での機器保守・トラブルシューティング

電力・通信インフラのフィールド測定

車載電子機器や制御系の診断

太陽光発電・バッテリー管理システム(BMS)などの屋外設備の点検

教育・実習用の簡易測定器として

 

OWONのハンドヘルドオシロスコープ

OWON(オウォン)社は、高性能かつコストパフォーマンスに優れたハンドヘルドオシロスコープを複数展開しています。特に以下のシリーズが人気です:

 

■ OWON HDS200シリーズ

 

例:HDS272S(2チャンネル・70MHz)

特徴:

オシロスコープ + マルチメータの一体型

12ビット高分解能ADC搭載

バッテリー駆動で約8時間の連続使用可能

USB-C充電対応・手のひらサイズの堅牢設計

日本語対応ディスプレイ搭載

 

このシリーズは「1台で何役もこなす携帯測定器」として、技術者・エンジニア・教育現場など幅広いユーザーに支持されています。
また、信号をUSB経由でPCに転送し、データ解析や保存を行うことも可能です。

 

ハンドヘルド vs ベンチトップ

比較項目

ハンドヘルド型

ベンチトップ型

携帯性

◎ 非常に高い

△ 基本据置

測定機能

○ 必要十分

◎ 多機能・高性能

バッテリー駆動

◎ 可能

× 不可

重量

軽量

重い

用途

現場・出張対応

開発・研究用途

 

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