帯域幅(Bandwidth)とは?
- 2025/6/10 -
帯域幅(Bandwidth)とは?
帯域幅(Bandwidth)とは、あるシステムや機器が取り扱うことができる周波数の範囲を指します。一般的には「最小周波数から最大周波数までの幅」で表され、単位はHz(ヘルツ)で示されます。電子計測の分野では、オシロスコープやスペクトラムアナライザなどの測定器が、どの程度の周波数成分を正確に測定できるかを示す重要な仕様の一つです。
たとえば、帯域幅が100MHzのデジタルオシロスコープは、最大で100MHzまでの信号を正しく観測できます。それ以上の周波数成分を含む信号は、減衰して表示されるか、波形の歪みが生じる可能性があります。よって、観測対象の信号周波数に対して十分な帯域幅を持つオシロスコープを選定することが不可欠です。
また、帯域幅は測定器の価格や性能に直結する要素でもあります。一般的に、帯域幅が広い機種ほど高性能で高価ですが、高速デジタル信号や高周波信号の測定には欠かせません。
OWON製のデジタルオシロスコープでは、60MHz、100MHz、200MHz、300MHzなど、複数の帯域幅ラインアップが用意されており、用途や予算に応じた選択が可能です。たとえば「OWON HDS200シリーズ」は、携帯型ながら100MHz帯域幅のモデルをラインアップしており、現場作業やメンテナンス用途に適しています。
さらに注意すべきは、帯域幅とともに「サンプリングレート(サンプル/秒)」のバランスです。サンプリングレートが不十分な場合、広帯域でも信号を正しく再現できません。一般的に、観測したい信号の最高周波数の5倍程度のサンプリングレートを持つオシロスコープが推奨されます。
もっと用語集
- 無線通信の開発におけるスペクトラムアナライザの活用法とは?
- OWON TAO3000シリーズ タブレット・オシロスコープの機能と活用ガイド
- OWON SPEシリーズ シングルチャンネル直流電源の使い方と機能解説
- OWON VDS6000シリーズ PCベース・オシロスコープ FAQ
- OWON VDS6000シリーズ PCベース・オシロスコープの特長と使い方
- OWON XDS3000シリーズ オシロスコープ FAQ
- OWON XDS3000シリーズ 4チャンネル デジタル・オシロスコープの特長と活用法
- OWON XSA800シリーズ スペクトラムアナライザ FAQ
- OWON XSA800シリーズ スペクトラムアナライザの機能と活用法
- スペクトラムアナライザとは?仕組み・使い方・活用例をわかりやすく解説
- ファンレス静音!実験室向けDC電源SPSシリーズ活用術
- EMI対策に必須!スペクトラムアナライザによるノイズ測定入門
- スペクトラムアナライザの選び方:帯域・RBW・DANLの意味と基準
- FFT vs スペクトラムアナライザ:どちらで周波数解析するべき?
- スペクトラムアナライザの測定例で学ぶ:チャネルパワー・ACP・OBWとは
- 測定現場で役立つスペアナの便利機能10選【マーカ・トレース・トリガ】
- 初心者向け!スペクトラムアナライザの使い方ステップガイド
- スペクトラムアナライザ導入事例:教育機関・開発・品質保証の現場から
- ハンドヘルド型 vs 据え置き型:スペクトラムアナライザの形状別メリット比較
- 1台2役!OWON SPMシリーズで電源と測定を同時に
- 300Wクラスで選ぶ直流電源ベスト3:SPE・SPM・SPS比較
- スペクトラムアナライザの基礎知識:オシロスコープとの違いとは?