チャンネル数(Number of Channels)とは?
チャンネル数とは、オシロスコープやロジックアナライザなどの電子計測器が同時に測定できる信号の「入力数」を指します。一般的には2チャンネルまたは4チャンネルのモデルが多く、測定対象や用途に応じて適切なチャンネル数の製品を選ぶことが重要です。
たとえば、1つの信号波形だけを確認する場合は1チャンネルでも十分ですが、クロック信号とデータ信号を同時に観測したい場合には2チャンネル以上が必要になります。また、複雑なシステムや複数の回路を同時にモニタリングしたい場合は4チャンネル以上の機種が活躍します。
OWON製のデジタルオシロスコープでは、用途に応じてさまざまなチャンネル構成が用意されています。たとえば、「OWON HDS200シリーズ」は2チャンネル対応のハンドヘルド型オシロスコープで、フィールドワークや保守点検などに適しています。一方、「OWON XDSシリーズ」では4チャンネルのモデルがあり、研究開発や教育用途など、多チャンネルでの測定ニーズにも応えています。
チャンネル数が多いオシロスコープでは、各チャンネルで異なる波形を個別に測定し、比較・解析することが可能です。これにより、信号の相関関係を明らかにしたり、遅延や干渉などの問題を特定したりすることができます。また、トリガ設定やカーソル測定などもチャンネルごとに独立して行えるため、分析の自由度が高まります。
ただし、チャンネル数が増えると本体サイズや価格も上昇しやすくなるため、必要な測定に対して「最適なチャンネル数」を選ぶことがポイントです。最近では、**デジタル・アナログ混在信号を同時に観測できる「混合信号オシロスコープ(MSO)」**も登場しており、デジタル信号ラインを複数同時に扱う場面ではMSOの活用も有効です。
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