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リアルタイム記録(Real-time Recording)とは?
- 2025/5/26 -

リアルタイム記録(Real-time Recording)とは?

リアルタイム記録とは、オシロスコープやデータロガーなどの計測器が、取得した波形データを遅延なく連続して記録・保存する機能を指します。これにより、信号の変化を時間的に途切れることなく完全に記録することが可能となり、一時的な異常や過渡現象なども確実に捉えることができます。

一般的なオシロスコープでは、トリガをきっかけに一定期間だけ波形を記録するモードが主流ですが、リアルタイム記録では連続的かつ持続的にデータをキャプチャできるため、以下のような用途で特に有効です:

■インターミッテント(断続的)なノイズの特定

■電源の立ち上がりや瞬時停止の記録

■長時間動作時の異常検出

■イベント発生前後の波形全体の解析


リアルタイム記録には、以下のような性能が関係します:

■サンプリングレート:高速な変化を正確に記録するには高いサンプリング性能が必要です

■メモリ長(メモリデプス):長時間記録には大容量メモリが不可欠です

■ストレージ保存:内蔵メモリだけでなく、USBメモリやPCへデータをリアルタイムで書き出せる機能があると便利です


OWON製のデジタルオシロスコープの中には、リアルタイム記録機能を備えたモデルがあります。

■OWON XDSシリーズでは、大容量メモリ(最大40Mpts)と高速サンプリングにより、リアルタイムでの長時間波形記録が可能です。また、USBやLAN経由でPCへのデータ保存にも対応しており、長期間の測定にも適しています。


■OWON ADS800Aシリーズでは、12ビットの高分解能と1GSa/sのリアルタイムサンプリングにより、細かな電圧変化も逃さずに高精度で記録できます。

■OWON HDS200シリーズのようなハンディ型モデルでも、内部メモリやSDカードへの簡易的な波形保存が可能です。


ただし、リアルタイム記録を行う場合はメモリの消費が大きくなりやすいため、解析目的に応じて時間軸やチャンネル数を調整することが重要です。また、記録した波形をPCソフトウェアで再解析できるかどうかも、実運用上のポイントになります。

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