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デューティとは
- 2025/6/10 -

デューティ(duty)

デューティとは、方形波や矩形波において、1周期の中で信号がハイレベル(ONの状態)である時間の割合のことを指します。正式には「デューティ比(duty cycle または duty ratio)」と呼ばれますが、略して「デューティ」と表現されることも多くあります。一般的にはパーセント(%)で表されます。

 

電子回路での役割

パルス信号を発生させる装置(PG:パルスジェネレータ)では、デューティ比を自由に調整できるものが一般的です。また、デューティ比を操作する制御方式として「PWM(パルス幅変調)」がよく使われます。PWMはモーターの回転速度調整やLEDの明るさ調整、電源の電圧制御など、さまざまな電子機器で利用されています。

 

デジタルとアナログの考え方

デジタル回路では、パルス波形のHigh(1)とLow(0)で情報を表現します。一方、一般的な電気信号では、HighをON、LowをOFFと見なすことが多く、パルス波形の周期に対して、OFFではない(=ONの)時間の割合をデューティ比として定義します。

 

用語の由来

「duty」という英単語はもともと「義務」という意味ですが、技術分野では「機械が動作している状態(ONの状態)」を表す言葉として使われています。そのため、日本語では「使用」や「使用時間の割合」と訳されることが多く、デューティは「どれくらいの時間動いているか」を示す言葉として使われています。

なお、余談ですが、装置全体の稼働率を表す「occupancy rate(稼働率)」とは異なり、「duty rate」とは通常言いません。混同しないよう注意が必要です。