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パッシブプローブとは
- 2025/6/14 -

パッシブプローブとは

パッシブプローブ(Passive Probe)は、オシロスコープで電気信号を観測する際に使用される最も一般的なプローブの一種です。内部にアクティブ素子(増幅回路など)を持たず、抵抗とコンデンサなどの受動部品のみで構成されていることから「パッシブ(受動)」と呼ばれています。シンプルな構造で信頼性が高く、扱いやすいため、多くの計測現場や教育機関で広く利用されています。

OWON(オウオン)では、さまざまなモデルのオシロスコープに対応したパッシブプローブを標準またはオプションで提供しています。たとえば、OWON ADS800AシリーズやADS900Aシリーズなどには、10:1切り替え付きの高性能パッシブプローブが付属しており、最大数百MHzの帯域幅に対応しています。これにより、デジタル回路やアナログ回路、電源ラインなど多様な測定対象に柔軟に対応できます。

パッシブプローブの大きな特徴は、その耐久性とコストパフォーマンスにあります。構造がシンプルなため壊れにくく、価格もアクティブプローブや差動プローブに比べてリーズナブルです。特に高電圧に対応したモデルでは、100:1や1000:1の減衰比を持つタイプもあり、高電圧信号の安全な測定が可能です。

一方、帯域幅や負荷容量(入力インピーダンスと入力容量)に注意が必要です。プローブ自体が被測定回路に与える影響(負荷効果)を最小限にするためには、適切な減衰比を選択し、プローブ補正(プローブ・キャリブレーション)を行うことが推奨されます。OWONのオシロスコープにはプローブ補正用の信号出力端子が備わっており、使用前に簡単に調整を行うことができます。

総じて、パッシブプローブは日常的な電気信号の測定に最適なツールであり、オシロスコープの性能を十分に活かすためには欠かせない存在です。OWON製オシロスコープと組み合わせて使用することで、正確かつ効率的な信号解析を実現できます。

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