デモモードとは
デモモードとは、実際の信号を接続しなくても、機器の操作感や表示内容を確認できるようにする機能のことです。オシロスコープや信号発生器、スペクトラムアナライザなどの電子計測器に搭載されていることがあり、内部的に擬似信号(サンプル波形)を表示・再生して、測定器の基本機能を試すことができます。
デモモードの目的
主な目的は、販売展示、技術説明、教育、製品紹介、ユーザーの操作習得などです。実際の測定回路や信号源が手元にない場合でも、画面表示や各種メニュー、トリガー設定、測定機能、ズーム・カーソル操作などを試すことができ、機器の動作を直感的に理解できます。
デモモードの活用例
■ オシロスコープを購入前に試すための店頭展示用機能
■ 研修や講習会で操作説明を行う際の教材機能
■ 技術者が新しい機種のUIや測定機能を確認する際の練習機能
■ 実験前に事前の操作確認や手順チェックを行う場面
デモモードの特長
■ 信号入力なしで波形や解析機能を表示できる
■ 各種測定メニューやカーソル設定などの操作感を確認可能
■ 一部モデルではFFTやバス解析なども疑似的に動作する
■ メニュー画面から簡単にON/OFFを切り替え可能
■ 実際の測定を誤って行ってしまう心配がないため、初心者にも安心
注意点
デモモードで表示される波形や解析結果はあくまで擬似データであり、実際の測定値とは異なります。また、デモ中は一部の機能(例:ファイル保存や外部トリガー入力など)が制限される場合があります。実測環境との違いを十分に理解したうえで使用することが大切です。
まとめ
デモモードは、オシロスコープや各種計測器の機能や操作性を手軽に体験できる便利な機能です。製品理解を深めるための第一歩として有効であり、展示・教育・操作訓練などの幅広い場面で活用されています。購入前や初期学習の際には、ぜひ活用したい機能の一つです。
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